八ヶ岳:編笠山、権現岳

2003年5月1,2日 CLOSE
行程 
 5/1 八王子08:33(スーパーあずさ3号)=小淵沢10:00=タクシー=観音平(10:15-10:35)
     -雲海(11:28-11:58食事)-押出川12:40-編笠山山頂(14:28-15:10)-青年小屋15:30
 5/2 起床05:00、朝食06:00、出発07:05-ノロシ場07:49-権現小屋08:52
     -山頂手前の赤岳分岐(09:00-09:50)-権現岳(09:50-10:00)-三ツ頭10:50
     -前三ツ頭分岐11:00-木戸口11:45-ヘリポート(12:00-12:20)-笹すべり12:40
     -早乙女河原展望台12:50-延命水13:05-遊歩道13:19-分岐13:35-観音平14:08
     =タクシー14:30、3700円くらい=小淵沢発15:16  韮崎、茅ヶ岳へ  

 雪が残るこの季節に八ヶ岳を訪問するのは初めてのため、ホームページなどで情報収集しました。その年によって違いがあり、実際にはやはり行ってみないとわかりません。というわけで、アイゼンは、装着が手軽に出来る4本爪とちょっとした岩場に備えての6本爪の両方を持参しました。
 小淵沢駅では、八ヶ岳の後に予定している茅ヶ岳用の着替え等をロッカーに入れ、予約してあった小淵沢タクシーにて観音平の駐車場まで・・・タクシー代は3200円でした。駐車場の登山口から2コースありまあうが、上で一緒になるらしい。林の中の歩きやすい気持ちの良い道です。
 2000mを超える押出川の付近から雪が出てき始めました。ひと抱えくらいある岩まじりの登山道ですが、歩きやすいです。2400mくらいのところにある10段の鉄ハシゴを登り、八ヶ岳の山頂らしい岩場の急登を過ぎると編笠山です。雪もなく難しいところはなく、頂上は蓼科山のように岩山になっている。
 どーんと間近に迫る甲斐駒ヶ岳そして北岳などの南アルプス、その右には中央アルプスに木曽御岳。遠くには北アルプスの白く長い山脈が連なっています。北側の目の前には、権現岳から赤岳、阿弥陀岳の荒々しい山容が迫ってきます。遠くかすみの上に富士山もぽっかりと浮かびあがっています。
 鞍部にある青年小屋までは、雪で埋まったハイマツ帯を過ぎ、岩の積み重なった斜面を下ります。岩は安定しており歩 きやすかったです。小屋に荷物を置いて、「乙女の水」に水汲みに出かけました。雪解け水でドロンコになったテン場を通り、けっこうな積雪の中を歩かされました。この道は西岳へのコースの途中になるようですね。
 夕食は18時からの筈でしたが、このシーズンから小屋番という新人のお兄さんひとりでは、11人分の食事の用意に手間取っています。結局、信行が手伝いに厨房へ入り、若い女性二人も手伝いを開始。最後は、オジサン連中もワイワイ良いながら食器並べを手伝いました。こだわりの夕食で、いわしの揚げ物を本当に油で揚げてますし、豚汁もつきます。
 それぞれに個室をあてがってくれまして、部屋には豆炭コタツがあります。星空が素晴らしい、人工衛星も見えました。

 翌日は5時に起床、いやあほんとに寒かった。朝食の後、6本爪のアイゼンを装着して出発。なんと、陽があたると外の方が暖かいです。小屋の横に壁のように積み上がった雪の壁が権現岳への入口です。しばらく雪道を行くと、大展望のノロシ場です。ここからは雪は無くなり砕石状のガレ場となる。左側はどーんと落ち込んでますが、多少道幅もあり怖くはないです。暫く行って、ギボシを巻く辺りは鎖場の連続となります。右側が切れ落ちた横ばいのトラバースが多くて緊張しますが、雪もなく凍ってもいないのが助かります。
 やっと巻き終わったところから権現岳とのコルとなり、ここは雪が多かったです。すっぱりと両側が切れ落ちた尾根に積雪があり、なかなか緊張させられます。ギボシと権現岳の鞍部にある権現小屋まで来て、ほっとしました。ここの小屋番のおにいさんは、せっせとスコップで雪を屋根に放り揚げていました。水作りもたいへんですね。
 権現岳の手前の赤岳への分岐でティータイムにしました。同宿だった単独行の男性は赤岳へ行かれました。我々は、小さな鉄剣と祠のある権現岳を経由して、もとの観音平へと下山です。途中、ヘリが近づいてきて、キレット辺りを捜索した後、赤岳の県界尾根あたりをぐるぐる回りはじめました。結局、遭難者が見つからなかったようで、街の方に戻っていきました(後で、新聞で遭難の報道がありました)。
 三ツ頭まで下ってくると(〜2500+αm)、積雪が深くなってきました。権現からは雪もなくアイゼンをはずしていましたので、ここで今度は4本爪をつける事 にしました。前三ツ頭の分岐では、更に雪が深くなり、滑ると数mですが滑落しそうな斜面のところもあります。ヘリポート(〜2130m)でアイゼンをはずし、ついでに食事にしました。火山岩があちこちに散らばっている笹すべり、そして早乙女河原展望台、延命水と下っていくと遊歩道に出ます。新しくできたようですね。右へ行くと「観音平へ近道」との標識があります。エアリアに出ている昔の分岐(神社)はもっと下だと思ったが、折角の近道の標識です。これに従うことにしました。立派な道、階段を下っていきますと、また標識。沢を渡り対岸に登ると、すぐ先に観音平への本格的な標識があります。こうなると安心・・・と思いきや、その後がいけません。もう観音平の尾根に移った筈だから登らないといけないのに、次第に下がっていく、下りすぎます。また踏み跡も薄くなっていきます。おかしいと引き返し、元の標識の辺りまで戻ったところで、ヘリポートまで来ていたご夫婦に会いました。後ろについて道を教 えてもらいましたが、なんと、標識の少し先の「シラカンバという名札がついている木」の横にある大きめの岩に隠された道を登っていくのでした。あまりタイムロスはなかったですが、あの標識は酷いです。
 観音平で、タクシーを呼び、小淵沢駅へ(3700円くらい)。次は茅ヶ岳へはしごです。

編笠山

編笠山の南ア展望

青年小屋の小屋番さん

ギボシを巻く鎖場

ギボシと権現岳の雪道

ギボシと北アルプス

権現岳

ノロシ場から南、中央ア

ノロシ場から北ア