ネパール:エベレスト展望トレッキング
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2001年4月27日~5月6日

コースと概要  以下、クリックで地図、写真拡大します
○4/27 名古屋14:17搭乗=重慶17:42着
 満席の西南航空チャーター便は、190人乗りの細長いジェット機。複数のツア会社の共同チャーター。アルパイン、アトラス、風の旅行社、他。全部で120人くらいいたらしい。
 名古屋から重慶まで雲の上で、ついに陸地も長江も見えず残念。重慶の空港建物は工事中のようで、防護シート、傾いた天井灯、埃が目につくなかを小さな国際出口へ。重慶のホテルは、新しい高層の万有康年大酒店。シャワーはぬるめだが、日本へかけた国際電話は直通ダイヤルで声も明瞭。

カンチェンジュンガ上空

エベレスト上空
○4/28 重慶8:23=カトマンズ9:15着、
      チベット仏教とヒンズー寺院観光

 離陸ほどなくチベット高原の上空へ。人が足を踏み入れた形跡もなさそうな高原から山また山の風景が拡がる。ナイフ状の稜線に雪を被ったところが多い。そして遂にヒマラヤ山脈へ、雪あるいは氷河の大きな山が次々と出てくる。エベレスト近傍では、機内中が大騒ぎ(^_^)となる。
 9:15にカトマンズ着陸、バスの窓から見える紫の花をつけた木はジャカランタという。王宮北側のラディソンホテルに荷物を置き、日本語の出来る現地ガイドの案内でボーダナートとパシュパナードを訪問。

チベット仏教:ボーダナート

ヒンズー:パシュパナード
 前者はチベット仏教の寺院。例の大きな目玉の描かれたSTUPAを中心に塀のようにぐるりと店が囲む。続いてヒンズー寺院の後者に移動。ガンジスの支流になるバグマトル川に沿って施設がある。川岸には聖なるガンジスに還る焼場がある。丸太を積み上げた上に死体を置き火をつける所に遭遇。最後は川に流し、残った木(炭)は煉瓦を焼くのに使うらしい。写真は、その隣の上流階級が使う焼き場の方。野生の猿がいっぱいいた。
○4/29 カトマンズ11:00=パプル12:05
    =ルクラ12:35-パクディン17:40

 カトマンズ空港から小型飛行機でパプルへ。ルクラの滑走路が工事で、飛行機が直接入れないため、パプルでヘリに乗り継ぐ。パプルは飛行場と言っても小石の転がる斜面をならしただけ。小屋のような施設がぽつんとある。6人乗りのヘリ約30分で、ルクラまでピストン輸送。

パプル、ほんとに空港?

チベット仏教の祠みたいなもの
 ルクラでトレッキングスタッフと落ち合い、13:35いよいよトレッキングに出発です。プリムラの花、シャクナゲ(ラリーグラス)の花などが所々に見られる。
 荷物を運ぶゾッキョとすれ違いながら高度を下げる。途中から、雪を被ったクスモカングール、クーンビラ、コンデリが姿を見せる。トレッキングコースはネパールの生活道そのもので、チベット仏教の社?、マニ車などが散見されます。
  パクディンでテント泊。テントは広く快適だが、2重シェラフを使用、身体に触れるシーツ袋(昔、ユースホステルで使いましたね)を合わせると、つごう3枚。狭くて寝返りしにくいのが難点でした(;_;)。

マニ車

テント

 
○4/30 パクディン7:36-サガルマータ(ゲート)
       -ジョサレ-ナムチェ15:45

 早朝、三角形の山(クーンビラ?)に朝日が当たり輝いている。標高差3500mが、広い視野のせいか、2000mくらいに見えます。出発ほどなく、横に幅広く拡がったタムセルクが姿を見せました。この山も6000mもあるらしいです。
  ほどなくサガルマータ国立公園のゲートで入山手続きです。なんと小銃を持った迷彩服姿の兵士がいます。ツアガイドが中で手続きしているのを覗きに近寄ると威嚇されました。結構こわいものがあります。
 ナムチェ手前でダンフェというネパールの国鳥に出会いました。20cmくらいの小型のキジのようで、艶やかな濃い紫色か黒の身体にオレンジ色の尻尾、頭に白い毛をつけていました。残念ながら、少し遠すぎて写真にならず。

サガルマータ国立公園ゲート

ナムチェの街?
 16時前にやっとナムチェ到着(3440m)。両側に土産店のある道を登ったロッジの奥がテント場。なんと、このロッジに衛星電話があり、自宅に電話してみました。ダイヤル直通で音声も明瞭です。驚きました。店の並ぶ通りに散歩に出ましたが、アンナプルナ展望の時のようなひつこい客引きもなく快適です。トレッキング中に通過した村もアンナプルナ展望コースより清潔で、垢にまみれた子供も殆ど見あたらない。メインコースで観光客も多く豊かなのかも(その後のマオイスト騒動でどうなったか)。
○5/1  ナムチェ6:00-展望地-ナムチェ8:15
     -エベレストビュー11:15-クムジュン12:30
     -クムジュンコンバ13:45-ナムチェ16:00

 
高度障害が出始めた女性ひとりを残し、ガスと雲のなか展望地へ出発。途中に軍の施設があり、その横を丘になった展望地へ。暫くの待機でガスが晴れ、雲も切れて大展望だ\(^_^)/。北側の正面にヌプチェとローチェ。その奥に三角形のエベレスト、その右側にはニューっと突き出したようなアマダブラム。左側の近くにはタウチェのどっしりとした山。アマダブラムのずーいと右側の東側にはカンテンガ、タムセルク、いくつかのギザギザのあるクスムカングル。

コンデリ

エベレストビューホテルのテラス
 エベレストの反対側、ほぼ南西にはコンデリと神の山であるクーンビラ、暫し酔いしれる。 テント場に戻り朝食後に出発。展望地への道を分けてエベレストビューホテルを目指す。今回の最高地点3880m、ホテルのテラスで暫し休憩の後、クムジュンへ下りてからナムチェに登り返す周遊コースに出発。北八ツのように岩に苔 のついた道を下り、クムジュンのロッジで昼食。広い盆地で、シェルパの郷の中心的なところらしい。近くの寺院、コンバには番人の老婆がいて、靴を脱いで中にあげてもらう。汚れ傾いた大きめの仏像が数体。更に見料を出すとイエッティ(雪男)の頭皮??を見せてくれた。大きな猿の頭皮のようだ。
  連れ合いは、高度障害でだいぶムクミが出てきて体調不調になるが、自分は快調そのもの。もっとも頭の働きが多少鈍っているようだ(^_^;)。
○5/2  ナムチェ5:00-展望地-ナムチェ7:30
      -Water fall rest house11:20~12:15-ルクラ16:30
 今日は一気にルクラまで下山の予定です。結構な長丁場だが、折角なのでテン場の上の展望地を再訪問する事にした。連れ合いは、ムクミ、食欲不振、体力消耗がだいぶ進行しパスです。昨日よりエベレスト方面がクリヤに見えました。
 下山途中、water fall rest house での昼食には、いつものチキンラーメンスープにオニギリと蕎麦が追加されました。オニギリは薄甘い(;_;)が、蕎麦は日本の味でした。

雪男の頭皮?のあるコンバ
 
   シェルパダンス          夜はそれらしい照明のあった飲み屋
最後の登り返しが結構きついが、なんとかルクラに到着。メイン道路に面したロッジの中を通過してテント場へ。道路端には古着などのフリーマーケットが開店し、肉の解体販売も始まっていました。なんと色つきランプで店内を飾ったクラブだかバーまでありました(なんか、開拓地のバーってな感じですが)。
ここでも電話サービスを利用(仕事、仕事です(^_^;)。もちろんダイヤル直通の衛星電話です。

夕食の後、キッチン隊の手作りケーキそしてシェルパダンスと定番の運びとなりました
  
     道路筋の洒落た家              ルクラの繁華街
○5/3  ルクラ9:??-パプル10:??~15:00?-ラミダンダ-カトマンズ16:15

混み合うルクラ空港
   左は重量計
 朝食後にトレッキングスタッフと別れの挨拶をして空港へ。サーダーが白いマフラー様の布、カタを首にかけてくれる。魔よけとも旅の安全祈願とも、祝福の布とも言われているようです。
 小さい空港施設は大勢の多国籍の乗客で混雑してました。ヘリの定員はせいぜい6人のため、バラバラに搭乗することになった。我ら夫婦は2陣目に外国人に混じって搭乗し、先行したツア仲間の数人とパプルの荒野のような滑走路の脇で合流しました。次の便で残りの人も着いたが、我らのツアリーダーと一部の人が来ない、天候の具合でラミランダへ飛んだらしいとの事。
 ツアの別班の人達は先行の1機でカトマンズへ飛び立ちましたが、我らの班はリーダーも不在の状態で置き去りです。雷鳴が轟きだし凄いスコールとなり、ルクラから来たヘリ1機とイエッティの小型飛行機1機が飛べずに待機となりました。小屋に入っても、もの凄い雨音で話もできません。小石がゴロゴロしている滑走路もドロンコの水浸しです。一晩明かす施設があるのかどうか、荷物は別便で送ってしまい装備も食料もない・・不安ですが、これも楽しい経験と開き直ってました。
不安に待機中のパプルの小屋
 駐機中の小型飛行機には、西洋人6人くらいが乗ろうと待機しており、我らは搭乗を断られる。ラミダンダ行きで、カトマンズ行きの我らは次の便と言ってるようだ(~_~)。そのうちに雨も収まり、その隙に飛行機は飛び立ち、我ら12名と西洋人数名、日本の若い女性ひとりが残されました。なんの案内もなく暫く待機していると、残ったヘリがラミダンダに飛ぶらしい。我らグループの6人が乗る事になり、6人ずつの2班に別れました。連れ合いは搭乗組に、自分は残る事にしました。この後、様子のわからないままに長い待機をしていると、次のヘリが到着。残りの6人の日本人に乗れという。6人乗りのため、我々ツアとは別に、1人で来ていた日本人女性は乗れなかったです。

やっとカトマンズへに
戻る小型機より
 前が見えないくらい風防に雨が吹き付けるヘリでラミダンダへ。ベルトも無く、天井と座席に手を突っ張ってましたが、これは疲れました(^_^;)。ラミダンダでは、待機中の小型飛行機に案内され、なんと先に立った連れ合い他の6人が搭乗して待ってました。早速にカトマンズに向けて離陸です。。
 カトマンズは打って変わっての晴天です。ウロウロしてると、現地旅行社のスタッフが近づいてきて、意味不明の問いかけてをしてきます。「荷物を受け取らないといけない」と言ってるらしいが、先にホテルへ運ばれた筈。もうひとり寄ってきた男性は、パプルで別れた日本人女性とその仲間(ルクラでバラバラになったらしい)を待ってるらしい。
 やっとの思いでラディソンホテルに入り、まずは近くの露天風呂と日本料理の店(華)へ。ヨモギととラベンダーの袋を浮かべた露天風呂に入って、ほっと一息。風呂の後は、ビールにすき焼き定食と巻き寿司、焼き鳥に冷や奴を楽しむ。400ルピーです。日本人の経営で、夏は軽井沢でインド料理の店をやってるらしい。
○5/4  ラディソン5:00-ナガルコット-バクタプール観光-ラディソン
              -インド料理-市内観光-ラディソン-ネパール料理
 チャーターバスでナガルコットの丘に出発。中国の援助で出来たチベットに繋がるニアラミコ・ハイウエイを北上しナガルコットまで35kmとの事。早い時刻だが、通勤ラッシュでバスターミナルの前では小渋滞です。忙しそうに歩いている人も大勢います。暫くして郊外に出て、野菜畑と麦畑が拡がるなかをナガルコットの広い丘へ。標高は2000m弱だが、エベレスト、ランタン、アンナプルナと大パノラマらしい。本日は、残念ながら雲とガスで展望は皆無です。寒いし、トイレもということで、丘の上に建つホテル(Club Himaraya)に入り、モーニングコーヒー。50ルピーと安いです。久しぶりにおいしいコーヒーが飲めた。
ナガルコットの丘でコーヒー

ニヤタポーラ寺院
 次の観光地は世界遺産のバクタプールです。ネワール族20万人の街のバクタプールはカトマンズの東、約14kmの低い丘陵の上に在る古都で、889年にマルラ王朝のアーナンダ・デバ王によって造られたとか。街に入るのは有料ですが、カトマンズより小綺麗なです。寺院、有名らしいピーコック彫刻の窓飾り、広場、旧王宮などを見て回る。
広場に案山子がふたつ。なにかと思ったら、首相らしい。人気ないようで、火あぶりにするらしい。「日本でもやるのか」と聞かれました(^_^;)。まだ、マオイストもいまのテロではなくデモのレベルだった時です。   
  バクタプール王宮の沐浴場                バクタプールの彫刻       

ネパール料理と踊り
 カトマンズの戻り、昼食はシェルパホテル近くのインド料理の店へ。食後にタクシーでダルバール広場へ。昨年に続いて、クマリの館等々を見て、喧噪の中をタメールまで来たところで流れ解散。レッサンフィリリのシェルパ音楽の入ったCD(650ルピー)、紙製のカレンダーを購入。昨年、油絵を1000ルピーで買った店に寄りました。相場はもっと高いようです。次に来たときには、ナガルコットの丘で展望を楽しみ、ここの店主とも仲良くなろうと思っていましたが、いまのマオイスト騒動では行く気になりません。
 夕食は昨年に入った店(バンチャガール)の近くのネパール料理の店に行きました。ここもダンス付きだが、どうも昨年の方が良かったような気がします。
○5/5  カトマンズ10:25-重慶13:00(現地15:13)-市内観光17:00-夕食
 またもや5:00起床、やれやれ。ホテルでバイキング朝食の後、大型バスにA、B班乗って空港へ。出国審査がえらくかかったうえ、手荷物検査でマッチを召し上げられてしまいました。ライターは、ザックの中に隠して無事(^_^)。なにか、以前にインドとマッチかライターの飛行機持ち込みで揉めた事が原因らしいです。
 
    重慶の大会議場と広場         長江から重慶の街
 重慶空港は、数日の間に整備、清掃が進んでいました。流石に、ネパールから来ると目が回るような大都会です。昔の崩れかけた家が一部残ってますし、戦争時代の防空壕を活用した店などもありますが、日本の都会と変わらないですね。ゴミ掃除の人がいるせいか、街の中は日本よりきれいでした。
 天安門広場のような大きな会議場と広場を持つ施設、長江大橋を観光しました。長江も上流のためか、雄大な大河といはいかずに、大きな河といった印象です。
○5/6  重慶8:20-名古屋11:45(現地12:45)
 またもや下は雲で何も見えないままに名古屋に到着。荷物を受け取り、流れ解散です。新幹線待ちの間に寿司屋、続いて喫茶店、ウドン屋とハシゴ(^_^;)。