Mt.キナバル

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1996年4月28日〜5月5日

○5/1 山頂ローズピーク 往復
 通常は早朝の2時過ぎに食事をして頂上を目指すようですが、我等は食事だけ早いグループに付き合って5時出発まで待機です。ところが、待機中に凄まじい雨になってしまいました。これは駄目かなと諦めかけましたが、7時を過ぎると突如とし晴れ始め、結局は8時まで遅らせて出発。先に出発された殆どの方達とは、途中ですれ違いとなり、サヤサヤ小屋からは我等とガイドで山を独り占めする事が出来ました(^_^)。
 初めての3200mを超えた高度を経験、いつもの山歩きのペースで登り始めると、最初は息苦しくかったです。とペースを落としてからは快調そのもの。もっとも、ツア仲間の体調を悪くしていたひとりは、軽い高山病にもなってしまったようです。4歩歩いては休むという状態で、顔色も悪く、いつリタイヤしても不思議はない状態でしたが、ついに頑張り通しました。
 上の小屋を通り過ぎ、1時間弱で3500m付近の岩場にたどり着きました。ロープを張ってあり、岩場をトラバース気味に登っていきますが、山に馴れていない人にはきついようです。2時に登った人とのすれ違いのピークをここで迎えましたが、なかなか身動きできずにガイドに支えて貰いながら降りてくる人もいます。
 更に40分で、最後の小屋のサヤサヤ小屋3810mに到着しました。避難小屋のようで無人です。ここからは、奇怪な形をした突起が拡がる花崗岩の台地を登っていきます。氷河に削られた花崗岩台地で、幅が10cmくらいの白い帯が落書きのように、あちこちに走っています。固い水晶質の部分が露出したものだそうです。広々と拡がった花崗岩台地ですが、太いロープが張られていますので、道に迷うことはなさそうです。マッシュルームピーク、ドンキーイヤーズという双耳ピーク、キナバルサウスというピークの間を通り過ぎ、最高峰のローズピーク手前からは、張られているロープを頼りによじ登る感じとなります。
 そして、11時35分、3時間半で4101mの山頂に到着。我等5人以外には人影もなく、高山病の仲間が遅れて到着し休憩をとる間、滞在できました。天気が次第に悪くなりはじめたので、しぶしぶ下山、下りは1時間50分で戻りました。
 雨が降り始め、星空も駄目という事で、9時にはベッドに入りましたが、なんと翌朝の3時過ぎには快晴です。遠くコタキナバルの街の灯りも見えます。はるか向こうに大きな山並みが拡がっていました。雲海の切れ目からパークヘッドクォーターの灯りも見えます。残念ながら横の稜線に隠れ、日の出は見られきませんでした。

ドンキーイヤーズ

キナバルサウス

ローズピーク

ウツボカズラ
○5/2 下山、コタキナバル
 今日は下山してコタキナバルのホテルに戻るだけです。ゆっくり準備して、8時過ぎに出発。途中、脇道に2回入って、ウツボカズラを見ることが出来ました。大きなものは、太さが8cmくらい、長さが20cm以上もありました。電波塔の方の脇道にあるウツボカズラは、数が少なく非常に珍しいものだという事です。名前を聞き取れませんでしたが、日本語の俗称は「しびんウツボカズラ」だそうです(^_^)。
 4時間弱で登山入口のパワーステーションまで戻り、迎えの車に拾ってもらって、パークヘッドクォーターで昼食をとりました。公園入口の事務所で買い物をして、コタキナバルの高級ホテル シャングリラ・タンジュンアル・リゾートに戻ったのが15時。
 荷物を置いて、早速ホテルのプールへと出向いたのは、貧乏人根性のなせる技でありましょう。 このホテルの前はプライベートビーチです。横で大々的な埋め立てがされているせいか、生活排水のせいか、海は汚れてしまったようです。プールで泳ぐしかありません。 夜はプールサイドでバーベキュウ、肉にエビにカニと盛りだくさんでした。

ガイド、ポーター
○ 5/3 サピ島
 翌日5/3はホテル横のマリーナから船でサピ島へシュノーケリングに出かけました。往復の運賃に島でのバーベキュウー一式で99jと格安です。島には水上警察の船が停泊していまして、警官が巡回していました。ロッカーなんかはなく、外に荷物を放り出したまま泳ぎますが、治安は大丈夫なようですね。昼から雨が降りそうだというので、早めにバーベキューを食べ、15時には引き上げました。このバーベキューが、また豪勢そのものでした。
 ホテルに戻って、塩落としを兼ねてプールで泳いだあと、ホテル内のレストランで夕食。少し抑えておいて、歩いて15分のナイト・マーケットに出かけました。大きなどぶ鼠、犬、猫そして人で溢れた夜店です。マレー料理中華料理と小さな店がいっぱい出ています。値段はメチャ格安ですが、味は好き好きでしょうねえ。

○5/4 市内観光、帰国
 いよいよ帰国の日ですが、フライトは夜の8時過ぎです。それまでの間、繁華街の西端ヤオハンから東端のサバ州立観光局まで歩いて市内観光をしました。路地に沿って小さな店が拡がった地元のマーケットとヤオハンのような振興の大型店舗の住み分けはどうなっているんでしょうね。どちらかというと、お客はヤオハンに集中していて、地元の路地マーケットは人が少ないように感じました。

サピ島のシュノーケル

サピ島でバーベキュー
 貧乏人根性を脱却できない我等夫婦は、15時にはホテルへと戻り、もうチェックアウトしたというのに、プールを利用、出発までプールサイドの椰子の木陰に置かれたベッドに寝転がっておりました(^_^)。
 ここで、サンセットを迎えましたが、これは見事でした。水平線に沈む太陽、シルエットになっていく島、筋状・ベール状に拡がる雲が赤く、そしてピンクに染まっていきます。その色がまた時々刻々かわっていきます。いやあ、帰りたくなくなります(^_^;)

 帰りはクアラルンプールでの乗り換えだけで、ペナンに寄らないぶん速いですが、乗り換えが夜中の11時から1時で流石に疲れました。
 名古屋に着いたときは、フラフラしてました。新幹線でぐっすりと眠り、新横浜についてやっと普通に回復しました。