徳島 鬼ヶ岩屋
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行程  2月18日
   徳島市内=日和佐 薬王寺=鬼ヶ岩屋温泉−とどろの滝−鬼ヶ岩屋
     〜8:30              10:05       10:25   11:55-12:45
   −不動明王−鬼ヶ岩屋温泉=徳島市内
      13:05   13:55            

コースと概要  以下、クリックで地図、写真拡大します

広域マップ

周辺マップ

地形図とGPS
この日は剣山に近い西三子山の福寿草ツアに参加予定でしたが、前夜からの雪で麓の温泉でも数cmの積雪となり、朝も降り続いているとの連絡。ツアは中止となりました。準備万端、さあ集合場所へ行こうかとしてところでもあり、いかにも残念です。
折角なので山歩きはしようと、ああでもないこうでもないと資料をひっくり返して二人で鳩首凝議(^_^)。すかっり福寿草モードになっていたので、山貯金はなし。これまで行ってないところで、遅めの出発でもOK、かつ雪道走行に心配ないところとなると・・・連れ合いからの提案が徳島県の南、海岸よりの鬼ヶ岩屋でした。標高は450mと低いですが、面白うそうな名前で麓には鬼ヶ岩屋温泉もあるとの事。じゃあ、行こうかと衆議一決。


鬼ヶ岩屋温泉

とどろの滝分岐

滝への遊歩道
温泉の駐車場に車を置かせてもらって出発。下山後、温泉に入って、支配人さんに色々教えていただきました。その話は後述。
温泉の横の道を登り、岩屋と滝の分岐を、まずは滝見物へと行きました。
整備された遊歩道ですが、何故か入山禁止の札が下がっています。個人の山らしいですね。後で温泉の支配人さんに聞いたところ、この遊歩道に入るなと言う意味ではないとの事。滝は落差が約20mでなかなか見応えがありました。一枚に収まらず、パノラマ合成してます。


鹿の足跡

数mもあるタラ

藪っぽい登山道
登山口との分岐に戻ります。鹿の足跡が沢山。ここも増えているようです。登山道は歩きやすいように枝を払ってくれてはいますが、羊歯などでヤブ状態の所も多いです。うん。こちらはダニによるリケッチア熱の本場じゃなかったけ(^_^;)。
いちご、スミレの花がところどころにある登山道、最後の急登辺りから大きな岩が現れます。

イチゴの花

大きな岩

岩・・岩・・
岩、岩、岩です。最後の大岩にはハシゴが置かれていました。
このハシゴ、なかなかの曲者。立てかけてあるだけで岩には留めていません。ぐらぐらと動くので(^_^)、慎重に登ります。実は下りが、ちょっとおっかない。写真のように、岩の高さに比べてちょっと低いんです。登りはともかく、下りには足がハシゴの段に届きません。最初の一歩は岩におろしますが、手での確保をできるような出っ張りも少なくて、正直言って怖いです。

大岩の頂上です。GPSでは標高460mくらい、気圧高度計で450mです。地形図では少し東に467.5mのピークがあるようです。こちらが本当の山頂?

鬼ヶ岩屋の大岩

大岩から五剣山

大岩から室戸岬

大岩の裂け目
大岩の上でお弁当。この大岩は二つに裂けています。腰のベルトを掴んでもらって下を覗き込みましたが、深くて底まで見えません。怖くて、お腹の辺りがムズムズします。


不動明王 祠

鬼ヶ岩屋温泉

温泉の中
大岩をコワゴワと下りてチョウシノタオという峠まで下ったところで、脇の祠にお参り。不動明王をお祀りしているようです。横には寄り合いのための小屋もあって一升瓶の酒が3本も置いてありました(^_^)。
登りの登山道をピストンして温泉に戻りました。平日の14時頃ですが、約10人はお客がいたでしょうかしらね。
気持ちよく温泉に入り、無料のマッサージ機で少し眠ったようです。帰る前に受付にいた若い方に、この鬼ヶ岩屋の謂われとか、大岩の生成について尋ねました。まだ来たばかりだそうでよくわからない、支配人ならという事。さっそく奥まで入っていって、支配人さんを探しました。凄く親切な方で、鬼のいわれとか、点在しているらしい大きな岩の名前とか洞窟など色々説明してくださいました。挙げ句の果てには、車で別ルートの見えるところまで案内して下さいました。ありがとう。
写真の左側が今日登った大岩のあるところ、三角のピークが地形図にある467.5mピークかな。写真では見えませんが、その斜め右下に大きな岩が立っています。それが肉立岩だそうです。その下の方には鬼のマナイタという20畳くらいの大岩があるそうです。

案内の登山口

受付の若い人も言ってましたが、インターネット検索で出てくる旅行社の観光案内には「夫婦鬼がここの湯に入ったら子供ができた」という謂われは、後からのいい加減なコジツケでしょうね。沸かし湯ですから、温泉が昔にあったわけないでしょう。
支配人さんが仰っていた、「狒々が住んでいて悪さを、旅人をとって喰うなどの悪さをしていた。」「土佐から来た兄弟が退治した」という話がほんとの伝説でしょう。この地域の歴史は350年くらいと仰っていましたから江戸時代の初期にできた集落のようです。「鬼のまないた」とか「肉立ち」、「祠のある洞窟」とか見所がいっぱいあるようです。肉というとカモシカのことだそうです。犬に追われてカモシカしか行けない大岩に飛び移った、それが肉立ちの大岩だそうです。鬼のマナイタは表面が真っ赤、実は苔だそうですが。面白うそうな周遊コースを作れそうですが、地元の方にガイドしていただかないと歩けないでしょうね。