岩手:早池峰山
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行程  1999年7月30,31日

 今更ですが、新幹線は速いですね。前日にゆっくりと横浜を出て、翌日には早池峰山を往復、薬師岳に足を延ばして帰宅できました。八ガ岳、アルプスに比べて、山歩きあたりの交通費がえらく高いなという印象もありますが、ハヤチネユスキソウに光り苔を堪能できました。 野田さん、まあさんのレポ参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
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日 程:7月30日(金)31日(土)
山 名:早池峰山
ルート:
  7/30 東京=(MAXやまびこ)=新花巻=花巻=(バス)=岳 (峰南荘に宿泊)
         10:56                15:20       16:35
  7/31 峰南荘=(シャトルバス)=河原の坊、朝食-早池峰山
         5:00               5:55       9:15-9:45
       山頂-はしご場-五合目-小田越、昼食-薬師岳-小田越
                   10:50    12:15-13:25        15:30
       -河原の坊=(バス)=新花巻=東京
        16:15-17:20    18:35-19:04
天 候:麓は快晴、早池峰山頂はガスの中(;_;)
メンバ:連れ合いと二人
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 今年は仕事と自治会担当の都合で山歩きの連泊計画ができず、四国出身の我ら夫婦にとって処女地である東北方面を計画しました。結局、一泊でも余裕がありそうで、かつ花にも惹かれ早池峰を選択。しかし、思ったより負荷のある山でした。

 花巻・新花巻から岳への路線バスは1日に2本、横浜からだと15:20のバスしか選択の余地がありません。新幹線でできた新花巻にはなんにもないだろうと、3分待ちの釜石線に飛び乗って花巻へ・・これが失敗。実は、車掌さんに「これは花巻行きですよ」とひつこく念を押さました。花巻に着いて、その理由がわかりました。東京と変わらない暑さのうえ、ぶらつくようなめぼしい所がありません。案内所で聞くと、なんと新花巻に宮沢賢治の施設があったようです。山しか見てなかったための調査不足で、遠野にも行けたかと反省(^_^;)。調査不足と言えば、7/31と8/1は早池峰神楽の日であったようです。知るぞ知るの有名なお神楽のようで、東京から毎年通っているという男性とバスで一緒になりました。

 河原の坊まで行くバスを岳で下車し、早池峰神社に寄り道。参道脇にお神楽の小さな舞台がありました。岳から林道を数分登ると、今夜の宿舎である第3セクタの峰南荘に到着。個室が3・4室に男性・女性に別れたふたつの広間のこぢんまりとした宿です。夕食は、岩魚の塩焼き、フキ・ツルムラサキ・ウドの煮付け、マイタケの天ぷら等8品にみそ汁。副食つきのおにぎり弁当を合わせて7000円とリーズナブルでありました。
 翌朝は、5時前から部屋の目の前を通る林道で、無線機を持った男性数名が、忙しく交通規制の準備を始めました。7/3から8/15の土日祝日、5時から17時までマイカー規制をし、30分間隔でシャトルバスを運行してます。ツアバス・貸し切りバスは乗降時に合わせて入ってくるようです。帰りに小田越から河原の坊まで歩きましたが、おかげで快適でした。それにしても、マイカー規制と団体バスを待機場所から呼び出すために、少なくとも4ヶ所にそれぞれ2~3名の町の人が出てました。たいへんな手間をかけているようです。

 さて、峰南荘の前のバス停で5時に乗車。大型バスですが満席、流石に人気の山ですね。河原の坊で下車したのは10人たらず、ほとんどの方は小田越まで行かれるようです。
 河原の坊からは、コメガモリ沢の沿った林の中を歩き、源流の頭垢離からは大きな奇岩が点在する道となります。見上げると、白っぽい石がゴロゴロとした急斜面が、ガスに隠れた山頂まで延々と続いています。「ぎょ、きつそう」でありますが、両側の草むらにクルマユリ、シモツケ、ギボウシ、ナデシコ、チシマギキョウ、ナンブトラノオ、ナンブトウウチソウ、ミヤマアズマギク等が目を楽しませてくれました。途中、ハヤチネウスユキソウに似ているが、どうも本物のようにふっくらとした感じがしない花もたくさんありました。ウスユキソウの仲間なんでしょうか。山頂近くなって、やっとハヤチネユスユキソウが顔を出してきましたが、小田越コースの5合目辺りは、まだまだ沢山の花が残っていました。

 山頂から小田越の5合目付近までの間、身体がぐらつくような強風が吹きましたが、残念ながら山頂部のガスは晴れません。濃いガスの中に、奇岩と奉納された沢山の剣が朧に浮かび上がるというのも、なかなかの印象ではありましたが、展望がないのはやはり悔しい(^_^)。下山に使った小田越コースも木道のあるお田植え場、ハシゴ場をすぎる辺りまでガスの中。
 ところで、こちら側の岩は、野田さんも書かれていたように(01517)、やたらに滑りやすいです。手足が触れる所は黒光りしていますし、まるで氷の上のようにつるつるしてます。蛇紋岩というらしいですね。河原の坊コースは花崗岩でしょうか、一般的な白っぽい岩でした。同じ山の近接したコースでも異なるんですね。時期によって異なるのかもわかりませんが、花もこちらが多いですし、明るく開けた雰囲気で快適でした。

 小田越で休憩を兼ねた昼食の後、林道反対側の薬師岳に取りつきました。山の雰囲気も一転、登山道はシラビソに囲まれた深い森の中となります。しっとりした土の道で、石も花崗岩と早池峰山に比べ歩きやすいです。鎖場があり、周辺の岩穴に光り苔が見られました。鎖場をすぎたところで休憩モードに入った連れ合いを待たせて、持病の腰痛で延びない腰と痺れて感覚の怪しくなった足を叱咤激励、なおも上を目指しましたが、ハイマツとシャクナゲ帯に入ったところで時間切れ。頂上を断念して下山しました。8合目辺りでしょうか。
 小田越に戻り、車の来ない林道に寝転がって痛む腰をのばして小休憩の後、やっとガスのとれた早池峰山を眺めながら河原の坊まで快適に歩けました。

                       HBA01110、横浜のOSK