茶臼岳、朝日岳、三本槍岳
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行程  1998年4月30日、5月1日

茶臼岳、朝日岳、三本槍岳
 いやあ、行って来ました。すえぞおさんご一行に続いての那須温泉三昧。2日目は強風とガスの中ではありましたが、三本槍岳の周辺では広々とした幻想的な庭園を心ゆくまで堪能できました(^_^)。
 実は、持病の頸椎部から来る右肩不調で寝返りもできない状態、一方の連れ合いは腰痛でヨタヨタ状態と二重苦?でありましたが、どうなることやら(^_^;)。
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日 程:4月30日(木)、5月1日(金)
山 名:茶臼岳、朝日岳、三本槍岳
ルート:
 4/30:那須塩原==那須ロープウェー山麓駅--峰の茶屋跡--茶臼岳
     9:45         10:55-11:13          12:22     13:05-13:25
   -峰の茶屋跡--避難小屋--三斗小屋温泉
     13:54-15:00  15:10-15:20      16:05
 5/1 :三斗小屋温泉--隠居倉--熊見曽根-朝日岳-熊見曽根-清水平
        7:05     8:14-8:25    8:52   9:10-9:16  9:30-9:50  10:10
    -北温泉分岐-三本槍岳-北温泉分岐--北温泉--旭・北温泉入口
      10:25    10:50-11:00  11:24-12:05  14:15-15:15  15:41-16:00
    =那須塩原
    17:22発
天 候:1日目:晴れ、2日目:曇り、ガスに強風、雨
メンバ:連れ合いと二人
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 なかなか予約が取れなかった三斗小屋温泉も今回はゴールデンウイークの狭間であったせいか、一発でOK。それではコース設定をと泥縄計画に取りかかりましたが、いやあ魅力的なルートがいっぱあって悩みますねえ。まずはオーソドックスな茶臼、朝日、三本槍のルートとしました。すえぞおさんのレポでは、4/11にスノーハイクを楽しめたという事ですが、道の雪はほぼ消えていました。折角持っていったアイゼンはザックの底に収まったままでした。
 今朝早くはロープウエーが停まるほど風が強かったらしいですが、峰の茶屋跡では拍子抜けの穏やかなポカポカ陽気であります。ここにザックを置いてピストンした茶臼岳からは、遙か西から北西方面に雪を被った連峰が幽かに見えました。地元の監視員の腕章をつけた方に尋ねましたが、結局同定できませんでした(^_^;)。おそらく燧岳とか会津駒ヶ岳も見えてたんじゃないかなあ。
 さて、戻ってきた峰の茶屋跡の避難小屋で遅めの昼食です。ここの小屋は数年前には崩れて廃墟のようになっていましたが、避難小屋として新しく建て直されたようですね。積雪時の非常出入り口もついた綺麗なログハウスでした。今日は三斗小屋温泉に行くだけ。たっぷりと時間もあり、外のベンチで気持ち良くひなたぼっこをしていると、先ほどのボランティア監視員の方が来られました。かなりの年輩とお見受けしましたが、那須連峰をくまなく歩かれているようです。写真連盟の会員もされていて、どういうわけか写真まで写して下さいました。いつか、なんとかコンクールのトップを飾るかも(^_^)。

 ログハウスを回り込み、多少ガレ気味の道を急降下すると避難小屋がありました。ガラスも割れているし、荒れ気味ではありますが現役のようです。ここからは、今までの石がゴロゴロとしたいかにも火山という様相から岳樺の林と笹の落ち着いた山道に一変します。途中の延命水で喉を潤し、鼻歌まじりで機嫌良く歩いていると・・・な、なんと「熊注意」の札!!。ぎょっ、「そういや地図にも出没多しとなっていたっけ」とカウベルを取り出したのでありました。温泉小屋が見えほっとしながら渡った沢、何気なく見ると湯気が出てるじゃないですか。手を入れてみると、これが良い湯加減。堰き止めると臨時の露天風呂になりそう。
 さて本日の宿は大黒屋です。すえぞおさんご一行の利用された煙草屋とどう違うんでしょうか。前者は8800円、後者は7000円でしたっけ。大黒屋では、食事は自室になります。戦前まで使っていたような1人用のお膳に乗っ
てきます。夕食は、「ブタのショウガ焼き一切れ、タケノコ、ウドの煮物、ほうれん草のゴマあえ、オレンジ二切れ、澄まし汁」でした。全体に分量は少な目です。ちなみに朝食は、「小さな塩鮭、海苔、蒲鉾二切れ、温泉卵、みそ汁」でした。内風呂がふたつあります。4人がつかるといっぱいになる岩風呂と大きな四角い木製湯船の風呂です。こちらは、三方の窓は上から下まで開けっ放しですから内風呂といっても露天に近い雰囲気もあります。このふたつを1時間毎に男性と女性用に切り替えています。夕食前、寝る前に、そして朝風呂とたっぷりと堪能させてもらいました。オーストラリアから来て1年半になるという温泉大好きの青年と片言の日本語・英語チャンポンの国際交流も楽しめましたし、個室でゆったり寝られて大満足でした。
仲が悪いことで有名な煙草屋と大黒屋、我らの宿は大黒屋です。部屋食だが、これが一人用のお膳で食べます。腰痛が起きた連れ合いにはちとつらかったかも。窓の立て付けが悪くて、ティッシュをまとめて隙間に詰めました(^_^;)。
翌朝は腰痛で身体が曲がったままの姿勢での歩き始めです。
 あけて5/1、朝食は6:30ということで、山にしては遅めの7時に出発しました。傷害持ちの二人ではありますが、北温泉までならなんとかたどり着けるでしょう。湯気の立ちこめる沢を越えると温泉神社、ほんの20分ほどで三斗小屋温泉の源泉に到着しました。温泉は無色無臭でしたが、ここは硫黄臭が立ちこめていました。大きな岩の下でボコボコと沸いている音がします。ここからは、やたらに急登でやっとの思いでたどり着いた隠居倉ですが、なんとガスで眺望は皆無です。ここからは茶臼岳方面からの凄い風にあおられて体感温度がみるみる降下、完全装備に身を固めました。目の前に見えるはずの朝日岳も茶臼岳も影も形もありませんが、これだけ風が強いと足下の注意で精一杯です。どうせ眺望を楽しむ余裕なんてないから関係ないやと負け惜しみをぶーたれながら熊見曽根を目指しました。熊見曽根に荷物を置いて朝日岳をピストンしましたが、まあ行ったというだけですね。身体がぐらついて多少恐かったという印象だけであります(;_;)。
 それでも熊見曽根は交通の要所なのか数人に出会いました。諦めて峰の茶屋に引き返すというおじさんもいましたが、我々は行けるところまで行ってみようと予定のコースに足を進めました。これが正解でした。風の影に入りましたし、清水平から三本槍岳の広々としたハイマツと笹に灌木で造られた天然の庭園風景の中に我々だけという贅沢に浸りきることができました。実は槍という名前に怖じ気づいていました。きっと、途中で挫折するであろうと覚悟してましたが、なんと名前とは裏腹の悠揚迫らずといった雰囲気の山でした。
 たっぷりと堪能し縦走路に戻り昼食、予定通りに北温泉を目指す事にしました。途中のスダレ山で風にあおられましたが、小金沢連嶺の尾根にも似た感じの開けた雰囲気の尾根歩きを快適に楽しめました。ハイマツから岳樺そしてブナ、その下ではヤシオの林と変化に富んだコースでした。シャクナゲは少し膨らみかけた感じですが、ヤシオはまだまだ蕾は固いようです。
 だんだんと里山の雰囲気になってきてミツバツツジの花も見えてくると北湯温泉です。沢を渡ると大きな温泉宿、これが北湯温泉なんですね。入口の手前に大きなコンクリート製のプールがありまして、ひょっと見るとビール片手の男性がいるじゃないですか。なんと、これも温泉なんですね。宿の中にも内風呂、露天風呂がありました。もちろんハシゴしまして、ビールでしめるのであります。バス停までは林道をほんの30分弱です。バスを待つ間にとうとう雨が降り始めましたが、まずまずの山歩きを楽しめました。

PS 心配していた頸椎の持病も相方の腰痛もクリアできました。帰った翌日に早速、プールでリハビリしてきましたが、なんとかキーボードも打て、相方も起きて活動しております(^_^;)。

                      HBA01110、横浜のOSK