福島:会津駒ヶ岳
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  NIFTY山フォーラム時代の山レポの流用とデジカメ性能が非常に低かった時代の写真を組み合わせた内容になっています。デジカメはなんとかメモ代わりに使う程度で銀塩のコンパクトカメラが使い捨てカメラによる記念写真風の写真しか残っていません(^_^;)・・・2011/09/07。

行程  1997年9月13日

会津駒ヶ岳                                          

日 程:9月12日夜行(金)、13日(土)、14日(日)
山 名:会津駒ヶ岳
ルート:
 9/12 浅草=(尾瀬夜行)=会津高原駅=(バス)=駒ヶ岳登山口
       23:50            3:00-5:00        6:10
      -水場---駒の小屋-会津駒ヶ岳-中門岳-駒の小屋
      8:50-9:15  10:40-11:30  11:53-12:00  13:00   13:56
 9/14 駒の小屋-大津岐峠-キリンテ-檜枝岐(燧の湯)
        6:10   7:25-7:35  9:40-11:10  11:40-12:36
      =(バス)=会津高原駅=浅草
            14:17急行満席で15:00の快速
天 候:曇り、雨
メンバ:連れ合いとふたり
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9/12,13
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 駒の小屋は自炊・素泊まりのみですが、完全予約制です。今年は1ヶ月以上も前から申し込みました(^_^)。足の便も、これまた1ヶ月前に東武鉄道の尾瀬夜行を確保と準備万端であります。でも、これはきつかった。電車の座席は直角背もたれの4人対面ボックス。リクライニングなんて夢のまた夢。足も伸ばせず、通路に新聞紙をひろげて寝てる人もいます。会津高原駅で2時間の車中仮眠を謳ってますが、とても寝られやしない。てなわけで、一睡
もできず、身体もこちこち状態であります。駅から大型バス4台に分乗しましたので、200人弱はいたものと思います。それが、皆さん中高年組ばかり。凄いですねえ、このパワー。私はもうごめんでありますが(^_^;)。
 殆どの方は尾瀬まで行かれ、登山口で下車したのはおそらく1割強でしょう。本日は、駒の小屋まで3時間ちょい、荷物を置いての山頂・中門岳のピストンに2時間ちょいと楽々コースの筈でありました・・・が、なんとこれがキツカッタ。移動の疲れもあったでしょうが、湿度が高いうえに、左右の林から少し落ち込んだ感じの登山道が延々と続くのにはまいりました。鎖とか梯子あるいは岩場と変化があればいいんですが、歩きやすく広めの道がたんたんと続きます。もう、足はヨロヨロ、汗はダラダラ、心臓パクパク、息はゼエゼエ、目はウツロ状態(^_^;)。
 歩きはじめて4時間、やっと開けた場所に出ました。ガスの中にうっすらと浮かび上がる小屋に向かってのびていく木道が、まるで天国に至る階段のように感じられます。やっとたどりついた小屋の前では、霧の中に幻想的なたたずまいの池が出迎えてくれました。
 とまあ、ぼやきながらもやっと到着した小屋で昼食、荷物を置いて山頂を目指しました。立派な木道が整備されています。湿原、地塘の中を厚みが20cmもありそうな木材が敷かれています。雨も激しくなってきましたが、木質がいいんでしょうか、スリップする感じもありません。周りの湿原はシーズンですと一面の花畑なんでしょう、花が終わり黒くあるいは茶色くなった茎・葉が草紅葉の中に広がっています。この中、リンドウの青紫色が鮮やかに浮かび上がってきます。
 狭い山頂は、あまり印象もなく、次の中門岳へと足を進めました。開けた尾根の湿原の中をゆったりとした起伏に沿って、遠く霧の中に消えていく木道。雨足も強くなりましたが、なかなか良い雰囲気であります。
 ひときわ大きい池に「この付近が中門岳」の標識が立っています。これが中門大池でしょう。もう少し先にある池を木道はUターンしていました。ここがピークだと思いますが、山頂の標識は無かったですね。
 小屋は2階がふたつの寝室に、1階が管理人室と自炊室になっていました。一部屋に10人ですから20人が定員なんでしょう。布団ひとつに1人でゆったりしています。敷き布団に毛布2枚がついていましたが、気持ちよく乾燥してまして、担いでいったシェラフは必要なかったです。
 やっとおいしいビールにありついて1時間半の仮眠(て言うより爆睡でした)の後、皆さんそれぞれの蘊蓄を語りながらの(腹がふくれりゃいいやの私には出番がない(;_;))夕食の支度に入りました。一瞬の間ですが、雲間から日が射して、ブロッケンが出ました。楽しい大騒ぎの後、7時には寝床に潜り込み、再び爆睡。こんなに山小屋で熟睡したのは初めて(^_^)。
9/14
 ̄ ̄ ̄ ̄
 起き出した5時には、もう雨が降っていました。幸い風がないので、予定通りキリンテに下山する事にしました。大津岐峠まではヤセ尾根歩きで、変化もあります。道の両側にブルーベリーの親類(昨日の登りの途中で教えてもらったが、名前がわからない)が群生してます。赤い実が熟して黒くなります。甘酸っぱくておいしい(^_^)。
 峠からはキリンテまでひたすら九十九折りの道を下ります。ここも昨日の登りと同じ様な雰囲気で疲れそう(^_^;)。本日は下りで余裕があり、キョロキョロと辺りを見回すと、キノコがいっぱい。小屋で同泊した夫婦の方が、ヤブの中に群生した白いキノコを採取しています。カタヒラというらしい。一度、キノコで苦い思い出があるもので素通りしましたが、その気になって見ると、あそこにも、あっちにもと見つかるんですね。遂に、我慢できなくなり、一袋分を採取しました。ビニール袋ごしでも、すごく良い香りがします。キリンテのキャンプ場で管理小屋におられた年輩のご婦人に訪ねると、カノシタというキノコだとの事。念のために会津高原駅で農作物の土産物店でも尋ねると、「これはカノシタだよ。うまいんだよー。なかなか手に入らない」との事。
 ところで、このキリンテという名前の謂われはなんなんでしょう。小屋の管理人のお兄さん、この後に立ち寄った公衆温泉の管理人のおじさんも知らないと言ってました。さて、キリンテから公衆温泉「燧の湯」までは、国道を歩いて30分くらいです。天気が悪くて客が少ないせいか、ふたつある施設のうち、新しくて広い方はクローズしてましたが、露天風呂もありグーでありました。近くのソバ屋で、檜枝岐の名物という裁ち切り蕎麦を賞味して会津高原までのバスに乗車。このバスも空いていましたし、会津高原からの快速浅草行きも下今市あたりまでは空いていました。
 帰宅後、カノシタの油炒めを味わいましたが、これはうまかった。開けて本日もなんの症状も出ていませんので、間違いなく食用にできる高級キノコであったようです(^_^;)。
                      HBA01110、横浜のOSK

追加
 40年くらいのブナが多く、丹沢に比べると倒木もない。元気な感じだが、やたら彫り込まれた落書き目立つ。どうも若木の時に彫り込まれたようである。シラビソかコメツガかよくわからなかったが、オオシラビソというらしい。山頂付近にはシャクナゲ、少し下りたところにはナナカマドも多い。
 その後、ブルーベリーの親類はクロマメノキではないか、しかし熟す前の実の色が違う、またカノシタはブナハリタケだというniftyからの情報あり。
カノシタ?ブナハリタケ?は甘い香りが漂い、存在が判りやすいキノコです。