群馬・栃木:皇海山(諦めて)庚申山
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  NIFTY山フォーラム時代の山レポの流用とデジカメ性能が非常に低かった時代の写真を組み合わせた内容になっています。デジカメはなんとかメモ代わりに使う程度で銀塩のコンパクトカメラが使い捨てカメラによる記念写真風の写真しか残っていません(^_^;)・・・2011/09/07。

行程  1997年6月7日

庚申山、皇海山(断念)                                      

 昨年の6月は雪の情報で諦めた皇海山、今年こそはと土曜~日曜の予定で出かけました。行きは、わたらせ渓谷鉄道の通洞駅より銀山平へ、そして庚申山山荘で一泊して皇海山という通常コースであります。これに、帰りは不動沢のコルから皇海橋まで下ると、タクシーの迎えがあるという軟弱コースの組み合わせ・・・の筈でありましたが(;_;)。
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日 程:6月7(土)、8(日)
山 名:庚申山、皇海山?
ルート:
 1日目:
  上野駅=小山=(両毛線)=桐生=(わたらせ渓谷鉄道)=通洞=
    9:21   9:09        10:36                 12:10
  タクシー=銀山平-庚申山山荘
  3290円 13:50     16:15
 2日目
  庚申山山荘-庚申山-庚申山山荘-銀山平-かじか荘==タクシー==通洞=
   6:00     7:50-8:30 10:25-10:52 12:40-14:10        2820円 14:44
  桐生=新前橋=上野
  16:19  17:19   19:05
天 候:晴
メンバ:プランナーの先輩N氏夫人、若いご婦人、独身男性、そして私の4人
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初日
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 通洞駅に下車すると、迎えのタクシーが待っていました。さあ、行くぞと深呼吸、ワイワイガヤガヤと賑やかに乗り込みます・・・が、アレレ、プランナーのN夫人が電話ボックスから待てど暮らせど出てきません。なにか、イヤーな予感がするではありませんか。一転静まり返った車中では、残された3人が不安の眼差しを交わしておりました。予感はあたりました(;_;)。なんと2/3日前の雨で林道に車が入れない」との事。そっ、そんな。軟弱パーティの我らであります。銀山平~皇海山の往復、歩行10時間を無事に乗り切ったうえ、不便な列車を何時間も乗り継いで帰る。そして月曜日には何食わぬ顔で職場に出られるような逞しいメンバーは、自慢じゃないがひとりもおらんのであります。といって、ここまで来て今更引き返しもならず、庚申山から皇海山を眺めるプランに急遽変更と相成りました。

 ところで、私の故郷の徳島にも「こうしんさん」と言われている神社がありましたが、ここが総本山なんでしょうかしら。それにしては、ここ庚申山には立派な鳥居はありますが、神社は壊れてしまって再建されていないようです???。その立派な一の鳥居をくぐり、暫くほぼ平坦な参道を進みます。沢沿いのコースを過ぎると大きな岩があちらこちらに出てきます。鏡岩、夫婦蛙岩、仁王門といった名前の大岩を過ぎると、開祖の勝道上人、明治政府の転覆を謀ったという大忍坊(聞いたことない(^_^;))の碑に出て、まもなく山荘となります。山荘の背景も大岸壁になっていますし、庚申山山頂への登山道にも大岩が点在しています。これらの大岩はどのようなプロセスで造られたんでしょうかしら。海底隆起-浸食によるものなのか、火山に関係したものなのか?
 山荘は無人と聞いていましたが、土曜・日曜でもあり、これからコウシン草のシーズンになるためでしょうか、役所の方が駐在されていました。二階建ての立派な山荘です。山荘の前は緩い斜面ですが、広々としていて自炊用のテーブルもあります。横には蛇口のついた水場があり、水量も豊富です。本日は45人の利用だそうですが、全員に布団は行き渡っていたようです。シェラフを持参してましたが、布団も使わせてもらいました。45人分の布団をゆったり目に敷くと、1F,2Fとも一杯に敷き詰めた感じになるようです。
 百名山ブームの影響なんでしょうか、中高年の団体さんが多い。単独行の人もおられるんでしょうが、賑やかな(うるさい?)団体の影になって目に付きません。最後ま騒いでいた酔っぱらい集団も21時には静かになりましたから、まあ行儀のいい方なんでしょう。余りにうるさいので外に出ていましたが、ここは鹿が多いようです。ハイカーのこぼした食料を狙っているんでしょう。10頭を越える鹿が集まってきたようです。懐中電灯の明かりを受けて、あちらこちらで目玉がピカリと光ります。表丹沢の鹿とは違って、近寄るとちゃんと逃げてくれます(^_^)。

そして、翌日
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 大半の方達は皇海山に行かれるようです。2時半頃から騒がしくなり、3時半にはピーク。もう周りの事は意識されてないようで、大きな声で会話が始まり、とても寝てられません。結局、残ったのは私たちと数人のもう一組だけのようです。お年に似合わず。皆さんお元気だわ。こっちが軟弱なだけか(^_^;)。眠気覚ましに、展望台(天下見晴らしという凄い名前が付いていたような)を往復した後、簡単に朝食。
 昨晩は、鋸山まで行こうかなんて話も出ていましたが、どこまでも楽を狙う我らであります。一晩過ぎると、「取り敢えず庚申山の山頂と少し先の展望台までに計画は縮小」に衆議一決であります。昔の小屋の残骸とその横に広がる九輪草の群生(赤い花をつけています)を過ぎると、かなり荒れた山道になります。梯子、鎖に初の門/一の門などの天然岩ゲートと変化に富んだ登山道であります。こういうのって大好き。
 一本だけ遅れて満開のシロヤシオを通り過ぎると、山頂では紅いシャクナゲが迎えてくれます。山頂から鋸山方面へ数分の所まで行くと、北側が大きく開けます。左から袈裟丸山への長い尾根、鋸山、皇海山が目の前にどーんと迫ってきます。皇海山まで、ほんのひと歩きという感じであります。遠くには雪を被った至仏山、少し離れて白根山、右の方には台形のような男体山が一望できました。ひとまず、満足、満足。それにしても、皇海山がまた宿題になってしまった。

 お山巡りはパスして、途中の祠まで行ってUターンしました。祠の上の岩には、サクラソウに隠れるようにコウシンソウが2つ、3つと花をつけていました。まだ、早過ぎるようです。途中、コースから外れた岩壁にロープがついているのは、おそらくコウシンソウの観察ルートであろうと、下りながら覗いてきましたが、花は見つかりませんでした。
 というわけで、皇海山を諦め、鋸山を諦め、お山巡りもやめてと超々軟弱歩き派と化した我らが、一路目指すは国民宿舎かじき荘の温泉とビールであります。ここの温泉は良いですよ。300円は安い。屋内風呂は少し狭いが、露天風呂はしっかりと温かいです。アルカリ性なんでしょうか、肌がつるつるします。湯上がりには、鹿刺しのついたカジカ定食を肴に生ビールで乾杯(^_^)。

 しかし、あくまでアンチ・マイカー登山にこだわる我らには、遠い山だわ。秋には宗旨替えして、「車で老神温泉から入ろうよ。あんたが運転手。私、乗る人」と麗しい友情を持って譲り合ったのでありました。

                         HBA01110、横浜のOSK
 デジカメ性能が悪くて折角のコウシンソウもクリンソウもきれいに写ってません。残念・・・2011/09/07
庚申山荘は営業小屋ではなく自炊です。この時は役所の方が駐在されて布団も使う事が出来ましたが、参のシェラフと併用。食事は外のテーブルでリーダーのN夫人指揮によって食事作り。N夫人持参の丸ごとダイコンのケン造りが印象的、いまも記憶に残っています。残念なことに、その後にN夫人は谷川岳で遭難されました。