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  NIFTY山フォーラム時代の山レポの流用とデジカメ性能が非常に低かった時代の写真を組み合わせた内容になっています。デジカメはなんとかメモ代わりに使う程度で銀塩のコンパクトカメラが使い捨てカメラによる記念写真風の写真しか残っていません(^_^;)・・・2011/09/07。
1996年9月21日、22日 尾瀬ヶ原
鳩待峠-尾瀬が原-山の鼻・温泉ロッジ-至仏山
  
            
 レス以外に、こちらの部屋に書き込みさせて頂くのは初めての横浜のOSKです。最も一般的な尾瀬ヶ原と至仏山(それも台風でリタイヤ(;_;))の報告ですが、よろしくお願いします。実は、尾瀬は初体験なんです。混雑しているであろうととの思いこみで、ついついチャンスを逸していました。
 初体験の尾瀬となると、やはりオーソドックスに尾瀬ヶ原と至仏山であろうとの勝手な思いこみで20日の夜行バスで出かけました。初日は尾瀬ヶ原の散策、2日目を至仏山にまわしました。これが失敗で、台風で登頂できずに、すごすごと帰ってきたのでありました。
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日 程:1日目:1996年9月21日(土)
山 域:尾瀬
山 名:尾瀬ヶ原
メンバ:連れ合いとふたり
天 候:くもり
コースとタイム:1日目
   東京===鳩待峠--山の鼻--東電小屋--温泉小屋--3条の滝
   20日21:20 5:15-6:17  7:15       9:00    10:00-10:30    11:10
   --温泉小屋--竜宮小屋--山の鼻・尾瀬ロッジ
       12:25      14:15        15:35
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 尾瀬探勝会のバスを予約、宿泊は山の鼻の国民宿舎「尾瀬ロッジ」に申込みました。案外すんなりと予約できましたので、花と紅葉の間隙で空いているのかと期待しました・・・が、やはり尾瀬ですね。小屋、休憩所は人で溢れていました。最盛期だと凄いんでしょうね。

 バスは予想通りに座席が狭かったですね。戸倉で仮眠と称して、2時間弱の停車がありましたが、まともに眠るのは無理です。でも現金なもので、遊びとなると元気いっぱいで鳩待峠で下車しました。
 さて、その鳩待峠です。日頃、人の少ないコースを歩くことが多いものですから、ここでカルチャーショックの洗礼をまず受けました。昨夜の雨で地面が濡れているせいもありますが、休憩所がラッシュ状態です。しばし、呆然。ついに諦めて、濡れたベンチで着替えと朝食の支度をしました。
 鳩待峠から山の鼻までの森林歩きの部分は魅力的ですね。ブナの巨木は丹沢近辺でも見慣れていますが、あんなに大きく育った岳樺を見るのは初めてです。
初めて見る水芭蕉の大きな葉っぱが、そこかしこに倒れているのも壮観でした。

 それにしても、ここから延々と尾瀬ヶ原の全域に敷き詰められた木道、聞いてはいましたが凄い。これを維持するのはたいへんでしょうねえ。新しい木で置き換えられた所も随所にありました。よく見ると、端に東電マークがついています。東電小屋もあるし、企業の社会還元のひとつなんでしょうか。個人として尾瀬の自然維持に努力をされてきた、そして努力されている方々の話は有名ですし、今回もゴミ収集のボランティアをされている人が大勢いらっしゃいました。頭の下がることです。ただ、ここまで整備された公園になっているのなら、こうした努力をされている方々には申し訳ない意見かも知れませんが、本格的な自然保護区とし、多少厳しい入山制限とともに高額の入山料をとっても良いんじゃないかなとも思いました。休憩所にアンケートがあって、土・日を避けて欲しい趣旨の文が書かれていたものですから、ついつい余計な感想を持ってしまいました。

 それはともかく、尾瀬ヶ原の草原は全体に茶色のトーンで秋色に染まって、両側の岳樺などの緑の森と素晴らしいハーモニーを奏でていました。ところどころに赤と黄色に色づいた紅葉が大海に浮かぶ島のように点在しています。正面には燧ヶ岳、振り向けば至仏山。何度も訪れる方がいらっしゃるのも宜なるかなですね。もっとも、俗人である私は、高低のない平原歩きに多少辟易したというのも正直なところです。3条の滝への山道で、実はほっとしました。

 花のシーズンは終わっているかと思ってましたが、なかなかどうして。ヤマトリカブト、なんとなくヤマモモを思い出すワレモコ、オゼヌマアザミ、ミヤマアキノキリンソウ等々、しっかりと花をつけていました。あっ、そうそう忘れちゃいけません、ヒツジグサですね。どうしてハスにこの名前がついたんでしょうか。かわいい花を水面の上に突き出しています。これって、やはり水の中には咲かないんでしょうね。水面下にもいっぱい蕾がありましたが。
 
 さて、本日の宿舎である尾瀬ロッジに戻っても、まだ天候はもっています。これは、台風はきっとそれたのであろうと期待しましたが、これが甘い。ロッジの人の話では、明日は大荒れ。一抹の期待をもって、早立ちのために朝食を弁当にしてもらいます。夕食後にTVで天気予報を見せてもらおうとしましたが、これが駄目!。尾瀬のビデオを見させられました。尾瀬に来て尾瀬のビデオはないだろうと思っているうちに、眠り込んでしまいました(^_^)。職場から夜行バスで直行、殆ど眠らずに歩きましたので流石に疲れました。
                                 HBA01110、横浜のOSK

 尾瀬2日目であります。お付き合い下さった方には、極めてオーソドックスなコースの冗長なレポで申し訳ありません。
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日 程:2日目:1996年9月22日(日)
山 域:尾瀬
山 名:至仏山
メンバ:連れ合いとふたり
天 候:雨(台風(^_^;))
コースとタイム:2日目
   山の鼻・温泉ロッジ--鳩待峠--小至仏山(撤退)--鳩待峠
     7:20            8:24      10:45         12:15-14:50
   ==新宿
    19:00頃
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 さて、2日目は至仏山の予定です。6時出発の予定で5時に起床。ところが、結構な雨であります。持参したラジオによれば、台風の影響は確定的であります。昨夜に続き、音無しでTVの天気予報をかけるように頼みますが、再び断られました。まあ、至仏山は無理であろうと諦めて、連れ合いとは戸倉の温泉でのんびりしようじゃないかと相談、部屋のテーブルを広げてお湯を沸かしての朝食としました。戸倉へのバスは始発が9時ですから、あわてて出発しても仕方ありません。7:20と遅らせましたが、これが失敗。鳩待峠までの道からは、至仏山の稜線がくっきりと山頂まで見えます。なにか呼ばれているような気がします。行きたいね、温泉だけなんてつまんないね・・行けるところまで登ろうか。我等夫婦の会話であります。
 結局、鳩待峠でそそくさと身支度して至仏山を目指しました。雨足は次第に激しくなってきましたが、風はまだありません、大丈夫です。

 雨具を付け傘をさしてはいますが、「うーん、やっぱり高原より山の方がいいや」とご機嫌、ルンルンであります。しかし、しかしであります。小さな湿原に出た頃は、風もかなり出てきまして傘はもう無理です。雨具のフードをしっかりと閉じて、なお山頂を目指します。小至仏山への手前にある岩場まできましたが、ここはまともに風を受けます。流石に、脳天気な我等も、「これは止めよう」と相談が即決、引き返すことにしました。

 鳩待峠に戻ったときは、雨が横殴りに吹き付けてきます。もちろん、休憩所は人で溢れています。尾瀬ヶ原から戻ってくる人、バスで到着したが出発できない人と次々と溜まっていきます。濡れた衣装・ザックの後始末をする余地もありません。「ここは中高年の厚かましさを発揮すべき局面であるぞよ」と山荘の玄関に無理矢理に入れてもらい、着替えを済ませました。

 とまあ、予定を消化できなかったですが、それなりに初体験の尾瀬は良かったです。次のチャンスには、北側から燧ヶ岳、尾瀬沼の方面、大清水というコースに行ってみたいです(^_^)。
                     HBA01110、横浜のOSK