茅ヶ岳、金ヶ岳
夫婦で山歩きホームページトップへ
NIFTY山フォーラムの前の草の根BBSなどに関係していたときの記事から流用です。
    ・・・2011/09/07。

行程  1993年11月22日
  中央線・韮崎=東大宇宙線観測所-金ヶ岳-南峰-茅ヶ岳-女岩-大明神開拓地-穂坂=韮崎

日本百名山・深田氏ゆかりの茅ヶ岳
 「日本百名山」を目標に山歩きをしている方は大勢おられますが、その著者で山の大先輩でもある深田久彌(ふかだきゅうや)氏が急逝された場所として有名な茅ヶ岳(かやがたけ)に行ってきました。

 その八ガ岳連峰に似ている姿が、中央本線・下りの車窓にまず見えてくるため、「ニセ八つ」という通称も持っています。清里、野辺山をはさみ、西に八ガ岳、東に茅ヶ岳の山並みといった配置になっています。

 八ガ岳の標高二千数百mに対し、こちらの方は約1700mですが、富士山、南・北アルプスに八ガ岳の好展望地としても知られています。若干急勾配の所とか、両手両足を駆使する場所もありますが、金ヶ岳から茅ヶ岳に縦走しても5時間くらいとまあ手軽なハイキングコースではあります。
 ただし交通の便は悪いです。中央線の韮崎駅からタクシー利用になります。東大宇宙線観測所の少し奥から登り始め、金ヶ岳から茅ヶ岳に縦走し、大明神開拓地を経て穂坂に下るというのが一般的なコースですが、ここからのバスもまず無いといった状態です。民家で電話を拝借してタクシーを呼ぶ事になります。自家用車ですと韮崎のICから大明神開拓地まではすぐなんですけどね。駐車場所もあります。

 さて、甲府乗り換えの鈍行で韮崎に着いたのが 10:02 です。ここからタクシーで宇宙線観測所の奥まで約20分、3000円ちょっと。ところで、このタクシーの運転手さんとあれこれ山の話をして、すっかり意気投合。帰りも電話くれれば迎えに行くからと名刺をもらいました。結局、民家で電話を借りて来てもらいましたが、その民家がたまたま妹さんの嫁ぎ先とか。

 宇宙線観測所からは、松と雑木の混在した気持ちの良い道が一直線に金ヶ岳に延びています。しばらくすると若干急勾配になり、登りにも飽きてき始めた頃に白樺が目についてきます。これにダケカンバが混じり始めますと、そうなんですっ、素晴らしい展望の開ける岩場の登りになります。
 それまでが樹林帯で、近くしか見えていなかったため、南アルプスと八ガ岳遠くには雪を被った北アルプスを背景にした眼下に広がる佐久の街の雄大な展望に目がくらみます。
 1時間40分のあえぎとともにたどり着いた金ヶ岳の山頂からも、もちろん360度の展望が得られます。金峰山、端牆山、八ガ岳、北アルプス、南アルプスに富士山、しばし時を忘れ茫然とする眺めです。

 金ヶ岳からは南峰そして茅ヶ岳にかけて、かなりアップダウンをしますが、大きな岩の間をすり抜け、天然の石の門をくぐりと変化に富んでいてあきません。小1時間でたどり着いた茅ヶ岳も展望は素晴らしいですが、金ヶ岳で堪能したせいか、感激がもうひとつといった印象です。

 茅ヶ岳から約30分で女岩と名付けられた大きな岩壁に出ます。岩の間からおいしい水が滴り落ちています。韮崎の水道源になっているそうです。
 ここをすぎると、歩きやすい林道、そして舗装道へと出ます。この舗装道の先になにがあるのか、遊びに来ているらしい自家用車が頻繁に通ります。人が歩く事は想定していないらしく、公衆電話も休憩出来るような店もありません。
 1時間くらいでバス停のある穂坂というところに出るらしいですが、そのバスが昼に1本、夕方に1本という寂しい状態のようです。結局、嫌になりまして、前述のように民家で電話を拝借してタクシーを呼びました。韮崎までやはり 2000~3000円です。

 韮崎では、結局特急に乗車しましたので、今回はいつもの質実山歩きと違ったリッチなものとなりました(^_^)。

PS 翌日に丹沢を歩いて来ましたが、流石にこたえました。山小屋と違って、家にいったん戻ると身体が怠け始めるようです(^_^)