八ヶ岳:白駒池、高見石、黒百合平、稲子湯
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 NIFTY山フォーラム時代よりも前の山行きなので記録は残っているが山レポもコンパクト銀塩カメラでの写真もありません。
 ツア利用だが山小屋泊まりは初体験。イワシの缶詰状態の寝床の洗礼を受けました。当時の山ツアは安全対策も不備で、渋滞でツアバスが遅れたとはいえ初心者の大人数を暗闇の中を歩かすという今じゃ信じられない暴挙も。でも、お陰で暗い中の山歩きもそれなりに体験でき、山小屋の混雑と合わせて、その後の遠出山歩きの原点にもなったかな・・・2011/09/07。

行程 1989年9月23日、24日
   9月23日  横浜西口=(中央高速)=諏訪IC=麦草峠=白駒口
           白駒口-白駒池-高見石-中山-中山峠-黒百合ヒュッテ(泊まり)
   9月24日  黒百合ヒュッテ-中山峠-みどり池-稲子湯
           稲子湯=清里=須玉IC=(中央高速)=横浜

 A旅行会のバスツアに参加。昨晩少し雨がぱらつき心配したが、次第に回復して曇りから、中央高速を走っているうちに晴れてきた。
 ツアバスは横浜駅7:00に出発するが、首都高の横羽線が事故で渋滞。あきらめて浅田で産業道路に出て、大師で入り直す。それからも大渋滞し、中央高速になかなかた どりつけず。その中央高速もこれまた、お盆なみの渋滞40kmとの事。結局、当初予定の11:55 到着に遅れる事、3時間半。15:25にやっと白駒入り口より歩き開始。遅くなりすぎてコースも多少短くなる高見石経由に変更。
 16:20 高見石で、10 分休憩。リュックをおいて、我らは石積みのほうに登る。時間を気にしてか、引率者が紹介しなかったため、登ったのは我らのみ。紹介写真によく出る白駒池方面の展望そして遙かむこうの中央アルプスをあわただしく楽しむ。昨年の訪問時に比べ、登山客多し。
 そして17:40に中山の肩に到着。本当の山頂より数m低いらしい。岩がしきつめられた感じの小さな広場で夕焼けにそまった雲海をとうして、蔘科山から遠く中央アルプスの峰が広がる。もう山歩きにしては遅すぎる時刻だが、全員が懐中電灯を取り出すとともに、冷えてきたのでヤッケを着る。予定通りに黒百合ヒュッテを目指す。
 (2011/09/08今にして思えば殆どが初心者で人数多いのにツアリーダーも力不足、事故型ツアであった)

 17:45に中山を出発。17:55 ~ 18:00に中山山頂。木が茂っており、見晴らしは得られない。いよいよ暗くなりだし、懐中電灯が必要になる。岩場が所々にある坂道を下っていく。暫く下ると、遥か左手前方の下界に町の灯が見えてきた(清里か?)。月の出が遅く、次第に本格的な暗闇になり、更にところどころの岩場に加えて、北八ツ特有の水がたまった滑り易い道に なる。

 途中、先頭グループと後続の2つに別れてしまったようだ。我々は後続グループの中程にいたが、途中 先頭の先輩女性が道を 間違えて岩の間から、窪みに落ちるといったハプニングも発生。ザックが引っかかり事なきを得たが。途中、私の懐中電灯の電池切れ、連れ合いの懐中電灯の灯りを便りに歩く。
 暫くして、黒百合ヒュッテの人が探しにきてくれ、ホッとする。やっと、中山峠にたどりつくが、遂に我々2人の懐中電灯が弱ってしまい、殆 ど役に立たなくなる。前後の人の灯を頼りに歩く。中山峠からは、あまり勾配は無いが、湿地帯に丸太を引いた滑り易い道を歩く。

 19:10 黒百合ヒュッテ着。早速、電池がないかたずねる。在庫無しとの事で困惑する。とりあえず、2階のあてがあわれた広間に荷物を置きに上 がる。下の広間にえらい大勢がいたが、上にいって更に驚く。スペース全部に小さい布団を隙間もなく並べてある。おまけに布団ひとつに枕がふたつ! えらいこっちゃとは思ったが、まあしかたないと、はしっこを確保し、下におりて食事(カラーライス)。
 明日の天狗岳登頂を断念した人に懐中電灯を借用できないかお願いしてみたが、その人の電池もへばりかけており、駄目。諦めて、2階にあがると、確保した布団の様子がおかしい。暗くてよくわからず、手探りすると誰かの頭に触る。後から来た人たちが勝手に我々の荷物を放り出し寝てしまったらしい。話には聞いていたが、ひどいものだ。諦めて布団を探すが、余り空きがなく、誰かが予定していたかも知れないとは思ったが、エイヤッと確保してしまう。
 狭い布団に2人のため、体を上に向けると、隣の小父さんとぶつかってしまう。横を向いて小さくなって寝る。人いきれと下の炊事の熱気のためか、えらく暑い。とても眠れる状態ではないが、我々を追い出した丁度俺と頭を突き合わせる奴(女?)が、寝付きがよく、盛大にいびきをかいてくれた。3時になれば起きれると楽しみに我慢をしていたが、2時すぎ頃引率者より、雨のためご来光見物は中止とのお達しがあり、がっくり。

 5時の食まで我慢できなくなり、3時まえに起き出す。始めは、月がおぼろにかすみ、雨が降ったりやんだりしていたが、4時頃には、晴れ渡り星が出てきた。ぼちぼちと登山客も動きだし、10人くらいが天狗岳に登っていった。東の空が明るくなりかけたところで、ヒュッテ前の岩場に登れば日の出が見られそうだと、連れ合いを起こしにいったが、丁度 全員の起床とぶつかり諦める。

 5時すぎに朝食をとり、出発の前に2人で岩場に登ってみる。西方面の雲海の中、遠くに槍が岳の頂上が見える素晴らしい眺め。流石に太陽はもう顔を出してしまっていた。
 6:15に出発、昨晩とうった道を中山峠に引き代えす。明るいところで見て、真っ暗の中この道をよく歩けたものだと感心する。急坂を下り、みどり池にむかう。北八つの苔と森林に囲まれたかなりの急坂である。ただ、残念ながら昨年(麦草泊まりで雨池、縞枯山、坪庭)に歩いたような幽幻な雰囲気がなかった。麦草に泊まって、あたりの散策を家族でするのも良さそう。
 7:56 みどり池着。小さな池、その前にしらびそ小屋。ここで、コーヒを飲む。うまい!8:30 出発。昨晩、落ちたおばあさんとならぶ。歩行ペースを落とす。
 10:10 稲子湯着。温泉を楽しみ、早い昼食の後、12:00にバス出発。清里経由で中央高速、第3京浜で帰着。